階段に『穴』がある家

ダイニングから階段を見る。

 賑やかな仲良し家族。開放的なオープン階段をご希望でしたが、構造的に難しいので、階段を支える壁に窓を設けました。上下階を緩やかにつなぐ空間になりました。

リビングからキッチン・ダイニングを見る。

 リビング・ダイニング・キッチンをつないで、大空間へ。構造上撤去できないブレース(筋交い)は現しにしています。

キッチン

 ご夫婦のお好みのインテリアをお聞きしたら、カリフォルニアスタイルでした。濃青のアクセントクロスと背面の白いタイル柄クロス、どっちをどっちに貼る? 迷ったけれどこれで良かったみたい。新居で味わうコーヒーは格別ですね?!

階段室からLDKを見る。

 階段を降りたらすぐにLDKにアクセスできます。壁に付けた両面から見える時計は、ご主人が見つけてきたもの。この空間に映えて、素敵ですね。

リビングからキッチン・ダイニングを見る。
キッチンからリビングを見る。

 リフォーム前に窓側にあったキッチンは、移動させて対面式に。窓側はたっぷりの収納スペースとしました。タイルのように見える壁は、クロスです。DIYで棚を後付けできるように、取付下地を入れてあります。

玄関正面壁。

 施工者泣かせのR(アール)形状の開口枠。カッコいいのですが、クロスや木で仕上げるのが難しいのです。なので、ご家族と弊社担当者で塗り壁にすることに……。

 お子様たちはゴム手袋で、大人たちはコテで、共同作業で完成しました。お疲れ様でした!

玄関から1階洗面脱衣室側を見る。左折戸は物入です。

 玄関横に土間収納を設けると多目的に使えるのでおススメです。

玄関
1階洗面脱衣室

 広めの洗面脱衣室は、洗濯物の仮干しができる物干しスペースを設置。衣類収納を備えれば、身支度もこちらで完了します。家事室ともなるお部屋なので、スペースに余裕があれば是非広めに計画したいお部屋です。

1階洗面脱衣室
1階トイレ
2階トイレ
2階洗面台
  • 竣工 2020年10月
  • 建物 築20年戸建
  • 施主 夫婦+子供2人

玄関ホールが広い家

玄関ホール

 元々は間口の狭い玄関と廊下であったスペースを広々玄関に。ベンチを置いてお客様と話したり、奥のワークルームの延長として使ったり、ご主人のトレーニングルームとしても……多目的に使えます。壁上方の青いバーは懸垂棒です。向かって左のドアは、ルーフバルコニーへの出入り口、マンションながら戸建のような使い方ができるお家です。

 向かって右面、収納が取り付けられた壁は、構造上撤去できない壁です。間取変更に制約の多いお家こそ、設計者の腕の見せどころでもあります。

リビングからワークルーム側を見る。

 玄関ホールからのドアを入ると、広いLDK。室内窓の向こうはご主人専用のワークルーム。チェッカーガラスの窓は、家族の気配を感じつつ、目の前の作業に没頭することを可能にします。

リビングからダイニングを見る。

 L型のLDK、一つの空間ですが、キッチンは奥まったところに位置しており、リビングから丸見えとはなりません。ダイニングとリビングの中間にある柱型は、配管スペースも兼ねて大きくなっているので、タイルを貼りアクセントにしました。

 正面に見える左右の扉はそれぞれ子供室とご夫婦のお部屋です。

キッチン

 ダイニングから見えるキッチン。元々は壁付けでしたが、レンジフード位置は変更できないので、L型としました。黒のカウンターがご夫婦のご要望でしたので、それに合う青系のタイルを合わせました。

洗面化粧室と前室。前室の手前にトイレがあります。

 キッチンと玄関に挟まれた空間が、浴室、洗面、トイレスペースとなっています。洗面台は集成材と陶器の洗面器の組み合わせの特注品。鏡はご夫婦がお店で見つけてきたもの。水はねしやすい壁部分に、ガラスのモザイクタイルを貼っています。

ヘッドボード側のアクセントクロスはブルーグリーンの皮革調のもの。照明はヘッド側と足元、クローゼット側にダウンライトを埋めました。天井から明るく照らす……のは不要なのです。

 ヘッドボード側のアクセントクロスは、ブルーグリーンの皮革調のもの。照明は、ヘッドボード側のブラケットと2ヶ所のクローゼット(足元、キッチン裏側)近くのダウンライトのみ。天井からの全体照明より、局所の多灯照明のほうが、雰囲気のあるお部屋になります。

プラン作成時に重視することの一つに、「眺望」があります。一日の多くを過ごすLDは「眺望」の良い特等席に。LDから各個室に。また、LDまでの動線の中に、水廻りと玄関からのアクセスを持ってきます。
  • 竣工 2020年10月
  • 建物 築49年マンション
  • 施主 夫婦+子供1人+犬1匹